結婚後まだ長男が生まれる前に伊豆のシャボテン公園に行った時、異なった3種類の小さなサボテンが一つの鉢に混在したお土産を買ってきました。しばらく経って枯れてしまったので鉢から出して玄関脇に捨てていたのですが、ある時そのうちの1種類が元気になったようで緑色に戻っておりましたので鉢に帰してやりました。最初は直径5㎝にも満たない小さなやつでした、何しろお土産で箱に入って買ってきたのですから。
その後何となくサボテンは我が家のあちこちに置かれ、少しづつでも成長を続け、長男が生まれ、次男が生まれ、そして彼らが家を出ても我が家に居座っております。今は玄関脇で入ったり出たりしています。そう、35年程にはなるのでしょうか、写真のようにでかくなっています。

重いので下にコロを付けた板の上に鉢を置き、寒い日は玄関の中に入れます。しかし息子達の成長は止まってますが、サボテンはまだ成長を続けており、最近また鉢が小さくなりました。思えば7,8年前に鉢を変えてそれっきりです。こうなってくると愛着が湧いているんですね、我が家と共にずっと生きてますから。そこで今回、新しい大きい家に(鉢)にお引っ越しをする事としました。
しかし、これが大変な作業なのです。
まず新しい鉢、これまでが内径40㎝のものでしたので、次は45㎝以上は欲しい、できれば50㎝以上。兎に角愛おしいサボテンですから高価なテラコッタにしたいのですがなかなかホームセンターには売っておりません。インターネットでは2万円以上はしそう。で仕方なく安い樹脂製を買ってきました。それでも45㎝程度が最大。ま、いいか。


次にサボテン用の土を準備。鉢は35リッターなので30リッター程は準備したいのですが、売っているのは最大でも5リッター。仕方ないので店にあった全4袋を購入、あと1袋を別の店で購入。残りは従来の土を使う事としました。
ではこれからは引っ越し(植え替え)の作業に入ります。引っ越しはかなりサボテンにとっては負担がかかる事なので1週間ほど前から水やりは停止しておきます。時期は春又は秋、今回は9月初めに行っております。



サボテンには棘があります。この大きさになると強烈ですので写真のように柔らかい緩衝材を何重にもしてサボテンの下の方に巻き、鉢を右図のように柔らかく叩いて抜きやすくします。

サボテンを鉢から抜けやすくしたら鉢から引っこ抜ければいいのですが、重いのでそんなに簡単にいきません。そこで下図のように、床に発泡スチロールやらタオルやらで緩衝材を置き、この上に横倒しすることとしました。兎に角棘が厳しいですから。




横転させて鉢の方を抜くと左写真のようになります。これから固まった土を取り除きます。
シャベルで根を傷つけないように土を取り除いていきます。きれいに取り除いたところで、古くなった根や根腐れした根、長い根をハサミで切ってしまします。





これまでの鉢に入っていた砂は砂利と分類し、左写真のようにまとめて乾かしておきます。古い土も少しは使わないと不足しますので。


新居の準備です。底の穴に石を置き砂が零れ落ちないようにして、古い鉢にあった砂利を薄く敷きます。


その後土が足りなくなるのでまず古い土を敷いて置き、その上に今回購入した新しい土を被せました。
ここからは一気に行きます。二人がかりです。根から土を落とし軽くなったサボテンを一人が抱え、上の新居の中央に浮かせて保っておきます。もう一人は根がきれいに下になるよう揃えて、その状態で購入した新しい土を隙間に投入していきます。この細い棒等で押しながら根の隙間に土がいきわたるようにします。土はサボテンの根が十分埋まるまで入れ込みます。今回の場合、計25リッターの土を購入しましたが、結局足りなかったので最後の表層部は古い土を入れてしまいました。入れながら鉢を叩いたりして土が隙間なく入るようにします。



ご覧のように転居完了しました。こうなると重いのでやはりコロの付いた板の上に置き、冬の寒い日や夜は玄関の中にしまいます。また夏の日中は陽射しがきついので陰になる場所に移動します。まだ鉢に負けてますが、じきに大きくなると思います。